ニコニコ動画のフルボイスシリーズの動画を中心に制作・企画をしています。中室亜華音と申します。

ノイズの少ない声を録音するには?

これを見ている人の中でも、何人かはあてはまるのではないでしょうか?

「あの人と同じ録音環境なのに、なぜあの人のほうが高音質に聞こえるんだろう?」

 

仮に、録音機材、パソコンもまったく同じ、使っているソフトもまったく同じ、

さらには音声の編集の仕方も同じ二人、AさんとBさんがいたとします。

でも何故かAさんの方が、ノイズの少ないクリアな音質なんです。

それは何故か判りますか?

 

音量の大きさは基本的に「db(デシベル)」で表示します。

AさんとBさんの音声、両方を-6dbで録音したとします。

Aさんの音声にはノイズがなく、クリアな音声なのに

Bさんの音声には「サー」というノイズがあり、どこかこもっている音声になってしまった。

 

その理由は、「声の大きさ」なんです。

今まで散々やれパソコンだのやれソフトだのとデジタルな単語が並んでいたのに

結局、最後にものをいうのは人の生の声なんです。超アナログです。

これはプロの声優さんにも言えることなんだそうですが、

「声量のある人とない人、どっちを使うか」といわれたら、迷わず前者だそうです。

 

どういうことかといいますと、

Aさんはマイク音量を小さくして、大きな声で録音して-6dbという音量に、

Bさんはマイク音量を大きくして、小さな声で録音して-6dbという音量にしました。

音量的には二人はまったく同じなのに、ノイズの乗り方が全然違ってしまいます。

皆さんはデジタルカメラやプリンタを使うとき、「解像度」という言葉をきいたことはないでしょうか?

さらに「高画質を求めるのであれば解像度は高い方がいい」と言われたことはないでしょうか?

解像度150と解像度600の画像をパソコンに取り込むと、

画像の大きさが全然違います。600はバカでかいんです。

「こんなの余計見づらいじゃん!!」と思ってしまうのですが、

解像度は画像を印刷した時に差があきらかになります。

パソコンで見た時にどんなにでかい画像でも小さい画像でも「印刷サイズ」が同じであれば

解像度150の画像も、解像度600の画像も、同じ大きさで印刷されます。

でも、解像度150の画像はどこかぼやけて、おまけに輪郭がギザギザした画質で印刷されます。

解像度600の画像はシャープで見やすくくっきりとした画質で印刷されます。

同じ大きさで出力するなら、出来るだけ大きな状態で取り込んだ方が、綺麗に出力できるのです。

 

それは音声にも同じことがいえます。

もともと大きいものを小さくするのと、もともと小さいものを大きくするのでは全く異なってきます。

では、画像でわかりやすく説明しますね。

なんでこんな自画像にしたのか なんでこんな自画像にしたのかのサムネール画像

上の画像は、240×135のサイズです。

しかし、左はもともと倍の大きさだった画像をこのサイズに縮小したもの、

右の画像はこれの1/3の大きさだった画像をこのサイズに拡大したものです。

この通り、引き延ばした画像はまるでモザイクのようにノイズまみれの低画質になるのです。

では、肝心の音声はどうでしょう。中室の声で確認してみましょう。

 

 

最初の音声は、マイク音量を小さくして、声量を大きく発声したもの。

2つめの音声は、声量を小さく発声マイク音量を大きく設定したもの。

どちらも-6dbに統一し、エフェクトとしてエンハンサー(音をシャープにする)をかけております。

ノイズの乗り方や、音のクリアさに差が出ていると思いませんか?

フルボイス動画などで、「ああ...ちょっと残念だなあ」と感じる原因の半分くらいは

声量が小さいがために、こもった様な音質になってしまっているんです。

環境などで左右されると思いますが、

中室は実家暮らしのため毛布を2枚・羽毛布団を1枚かぶって(さらにカーテンも被ります)収録しております。

「大きな声出せないから」という人はお試しください。

 

声を10m先の人に呼びかける感じでやっと普通の声量です。

叫ぶ時は200m先の人にでも届け!という勢いでやってます。

まず極限までゆっくり時間をかけて空気を吐き切り、もう無理だーっていうところで、

鼻から息を思いっきり吸い込み、お腹に力を入れて「あっ!」と発声してみてください。

最初のうちは慣れないかもしれませんが、毎日続けてると声量が変わってきます。

意識することは、絶対に喉で喋らないこと。

フルボイス動画で「うおーこの人プロみたいだなー!」って思った人は、

演技力や声の使い分け以前に、はっきりして、聞き取りやすい発声をしていると思うんです。

「この人みたいにうまくなりたい...けど何か違う」

そういう風に感じた人はまず、自分の声量を大きく・伸びのある発声ができるように

鍛錬してみてはいかがでしょうか。

音声の編集が手軽にできる時代になったとはいえ、機械でカバーできないものだってたくさんあります。

やっぱり最終的にモノを言うのは努力になります。

中室もまだまだ努力しなければいけませんので、是非ともに頑張っていきましょう!

 

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コメント(1)

ベビ :

はじめまして!
フルボイスで逆転裁判、めちゃくちゃ楽しませてもらいました(^^

私の場合は歌を歌う方ですが、この説明とてもわかりやすいですね♪

プロのレコーディングエンジニアの方も、同じように説明されておりました。

結局は発声命!2番目に演技力(歌唱力)!!

わかりやすい説明に感激して、コメントを残させていただきました(^^
これからも頑張ってくださいね♪新作楽しみにしております!

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